東鳴子温泉 高友旅館

 東鳴子温泉、高友旅館に行ってきました。東北本線小牛田駅から陸羽東線に乗り換え、約50分で鳴子御殿湯駅に着きます。駅は去年の秋にできたばかりで、和洋折衷のかわいい駅舎でした。







 高友旅館は油臭で有名な温泉で、温泉友達からも評判を聞いてずっと気になっていた旅館です。山の中にある1軒宿かなあと思っていましたが、駅を出ると民家やコンビ二、公民館などがある普通の町で、高友旅館もその中にありました(駅から歩いて5分位)。





 玄関を入ると優しそうなおじさんが出てきて、丁寧にお風呂の場所などを説明してくれました。旅館の廊下が木造の所や石造りの所があったり、お湯の説明が廊下に貼ってあったり、階段の途中に石像があったりと、飽きさせない工夫が随所になされていて魅力的な旅館でした。宿帳のようなものが玄関においてあって、中を見たら私の前に入った人は川崎から来たお客さんでした。評判を聞いて、全国から来ているようでした。














 外観のこじんまりとした印象とは違って、館内は奥に廊下が長く延び、広い湯上り処もあるなど、広々としていました。自販機なども充実していました。








 館内には、源泉の異なるお風呂がいくつかあるようでしたが、泡の浮いている炭酸水素塩泉の「ひょうたん風呂」(女性用は「ラムネ風呂」という名前でした。)と、有名な「黒湯」に入ってみました。ひょうたん風呂は、名前の通りひょうたんの形をしていて、国見温泉の昔の内湯のような雰囲気の石とコンクリート造りになっていました。旅館の周囲は温泉街の感じはしませんが、このようなお風呂を見ると、やはり普通の町の旅館ではなく、本格的な温泉宿なんだなあと感じました。

 ひょうたん風呂のお湯の表面を見ると、泡や膜のようなものが浮いていました。常に下からプクプク泡が出ているのかと思いましたが、お湯に入ってかき混ぜたら泡も膜も消えて、私が入っているうちには泡はできませんでした。長い時間誰も入らないと、自然に泡ができるようです。色は薄い緑色、臭いは弱い硫黄臭、味は薄い硫黄の味で油の味も少ししました。肌をさすると、わずかに油っぽさを感じました。


 次は、油臭で有名な黒湯に入ってみました。こちらも石とコンクリート造りで、窓枠や天井は木造になっていました。お湯は薄い緑色をしていて、2ヶ所からお湯が湯船に注がれています。左の方はぬるく優しいお湯で、右の方はかなり熱く、油臭も強くて少しねとねとする感じがしました。泉質が違うのでしょうか?
 こちらのお湯は、ひょうたん風呂のように泡や膜は見えませんでした(誰かが入ったすぐあとだったのかもしれません)。その代わり、ひょうたん風呂の方には無かった消しゴムのかすのような少し黒い所もある湯花が舞っていました。お湯の注ぎ口を見ても白い湯花が付着していました。薄い硫黄の味で、臭いはゴムが焦げた臭い、石油の臭い、病院の臭い(消毒液の臭い?)を足して3で割ったような臭いでした。臭いに重いような濃さを感じました(ツンと鼻をつくような軽さではなく)。
 家に帰ってからも肌はすべすべして、手を洗ってもまだ油臭がしていました。

 油臭というのはどのようなお湯かわからないで気になっていましたが、これですっきりしました(^o^)。子どもの頃から何度か入ったことがある泉質でしたが、成分が強いお湯としか思わなく、「油」とは結びつきませんでした。でも、言われてみると確かに石油の臭いに近いかもしれません。