沢内・湯田


 沢内のカタクリ群生地と湯田に行ってきました。盛岡から行く場合、鶯宿の少し手前から左に入って湯田方面に向かいます。左折してから湯田まではのどかな農村地帯が続き、信号も途中に3つしかないのでドライブやバイクのツーリングには最適な道です(県道1号線)。

 カタクリ群生地の場所がよくわからず、ネットで調べたら沢内銀河高原の少し奥あたりということなので、今回の旅行計画は沢内銀河高原→カタクリ群生地→湯田→湯川温泉というコースにしました。

 沢内はあまり詳しくないので、道標に注意しながら車を走らせていくと、ホテル森の風と沢内銀河高原の間を走っているシャトルバスが前にいたので、後をついて行くことにしました。新山伏トンネルをぬけ、さらに10分位走った所でバスが右折したので、私たちもそこを曲がり、しばらく行くと沢内銀河高原に到着しました。ホテルの柱には、隣の湯田町で有名な厄払い、病気よけの人形(写真右)がありました。湯田では、これを村の入口の木の上につけておくと、病気などが村に入ってこないといわれているそうです。ホテル内の売店でも、この小さなお人形を売っていました。

 「沢内銀河高原」は名前もよく聞くし、お風呂やビール工場があるということも聞きますが、一体どのような施設なのか、みなさんも全体像がよくわからない存在ではないでしょうか。
 簡単に説明すると、自然に囲まれて2階建てのホテルがあり、その横に焼肉などができる食堂を備えた大きなビール工場の建物があります。左の写真でいうと、手前がホテル、奥がビール工場で、2つは渡り廊下でつながっています。ホテルの裏手には、もう一つ宿泊棟の建物があります。ホテルの前はちょっとした芝生になっていて、木のテーブルとベンチが数セット置かれ、お弁当などを食べたりすることができます。

 このエリアから、さらに奥のほうに続く遊歩道があります。そこを10分位歩いて行くと、農家の家を利用した山菜料理の『和賀屋』さん(食堂)があります。林の中につくられた遊歩道はとても気持ちがよく、途中にはスイセンや水芭蕉が咲いています。

            




 ホテルの中にはフロントとお土産屋さん、レストランなどがあります。ロビーがないので、椅子に座ってくつろぐというようなことはできません。フロント右奥のレストラン(写真左)では、昼に行ったのでバイキングをしていました。ガラス張りで、天井の高い洋風レストランです。家族連れのお客さんが結構入っていました。フロントから裏手の方に行くとお風呂があります。お風呂には入りませんでしたが、広い露天風呂もあるようです。

 2階に行くと、客室棟への渡り廊下や、ホテルに隣接して建っているビール工場への渡り廊下があります。
 沢内銀河高原の館内はせまく、外に遊んだりする広い芝があるわけでもないので、長時間滞在して遊んだりのんびりしたりするといった場所ではないような感じがしました。

             


 ホテル横のビール工場を見学しようとしたらビールは作っておらず、中に入ることもできませんでした。どうしても工場の中を見たかったので、またホテルに戻ってフロントで聞いてみたら、2階の渡り廊下を通って行けば工場の中をガラス越しに少し見ることができるとのことでした。そこで、フロント前の階段を上って行ってみると、中にはレストラン(写真上の中央)や大きなタンクが並んでいる部屋(写真上の右)がありましたが、当然中はうす暗く、誰もいませんでした。でも、とりあえず有名な地ビールを作っている工場を見られたので、いい思い出になりました。現在は他県で銀河高原ビールを作っているようです。





「和賀屋」さんから、さらに3分ほど奥に歩いた所に、カタクリが咲く群生地があります。しかし、5月の初めに開花したらしく、行った時にはもう咲いていませんでした。このカタクリ群生地を見る人は沢内銀河(ホテル)から遊歩道を15分位歩いて行ってもいいですが、和賀屋さんまで車で来て(遊歩道と平行して車道もあります)、横の駐車場に車を置けば楽です。

            




 この群生地に来て、「あれ、おかしいな。」と思いました。ネットで調べた時には、カタクリ群生地はとても広く、広い駐車場もあるように書かれていたのに、そこにはありません。でもカタクリが咲くような場所は、確かにここにもありました。そこで近くにいた牧場の人に聞いてみたら、「沢内のカタクリ群生地」はここではなく、県道をもっと南下してから右折した所にあるということでした。つまり沢内銀河高原の近くにもカタクリ群生地はありますが、「沢内のカタクリ」と一般的に言われている有名な所は、ここからもっと湯田方面に行った所にあるということでした。
 ようやくそのことがわかり、早速県道に戻って広い方のカタクリ群生地に向かいました。県道をしばらく走り途中から右折するのですが、とてもわかりにくいです。私たちも一度通り過ぎて、また引き返し、ようやく見つけることができました。県道1号線の沢内銀河に右折する所から、湯田方面に向かって車で8キロ位走ると、小学校やガソリンスタンドがあります。そこを通り過ぎ、少し行くと左側に「深沢商店」さんがあります。その売店の前にはバス停があります。その売店の道路を挟んだ反対側に右折する細い道があります。その細い道の入口に、「カタクリ群生地」の看板が立っていますが、小さくてとても見えにくいです。その道を入って2分位進むと広い駐車場があって、そこから歩いてすぐの所に目的の群生地がありました(写真左)。行った時にはカタクリの花はごくわずかしかありませんでしたが、本などで写真を見ると満開の時は広い林の中一面に紫の花が咲いて、とてもきれいです。今年は5月初めがよかったようです。

           




 ここから湯本温泉街の滝(写真左)を経由して湯田に向かい、錦秋湖の湖畔にある総合公園(写真中央)でお弁当にしました。整備された公園で、一番奥には東屋がありました。そこから錦秋湖を見ると、水面から木が半分だけ出ていたりして、(おそらく^_^;)上高地のような素敵な眺めでした(写真右)。湯田付近でお弁当を食べるのでしたら、ここがお勧めです。

            



 お弁当を食べてから、湯川温泉の『ふる里』に行きました。とてもいい露天風呂でした(^o^)。





〈追加レポート〉
 昨年はカタクリの花を見ることができなかったので、平成18年に再び行ってきました。
 今年は、まず初めに、「沢内のカタクリ」といわれているメインの『安ヶ沢群落』に行ってみました。安ヶ沢群落というのは、沢内銀河から県道1号線を車で15分ほど湯田方面に進んだ所にあります。カタクリ祭りの期間中のためか、去年迷った深沢商店前の右折する道には、臨時の看板やのぼりが立っていて、目立つようになっていました。
 県道を右折して、細い道を少し行くと路上で係りのおばさんにストップさせられ、そこで整備協力金として大人1人200円を支払いました。大きな駐車場に着くと、すでに車が50台位来ていて、にぎわっていました。テントの下では、地元のおばさんたちが、山菜や漬物などを売っていました。豚汁もあるようでしたが、すでに売り切れでした。2,3日前に、地元の情報番組で生中継をしたこともあって、たくさんの人が訪れていたのだと思います。駐車場の横には簡易トイレが2つ設置されていました。

 カタクリ群生地は、駐車場のすぐ近くに2ヶ所に分かれてあります。駐車場からまっすぐ進んだ所はかなり広く、1面にパラパラと咲いています。カタクリは花を咲かせるまでに7年以上もかかるそうです。初めて気がつきましたが、カタクリの花というのは全部下を向いて咲いていました。

  


 駐車場の右側にある群生地には、大きな桜の木が1本立っていて、その下にカタクリの花が咲いています。範囲はあまり広くないですが、密集しているので紫色がとてもきれいに見えます。桜とカタクリの組み合わせも素敵でした!

  


 安ヶ沢群落から再び県道に出て、沢内銀河高原まで戻りました。沢内銀河付近のカタクリは、大荒沢川群落と言われています。山菜料理の「和賀屋」さんから3分位歩いた左側に、林に入っていくように遊歩道が続いていて、その両側の広範囲にカタクリが咲いています。きれいな林の中を歩きながら、木の下一面に咲いているのを見ることができて、個人的にはメインの安ヶ沢群落より気に入りました!