新鉛温泉 愛隣館
 花巻南温泉峡の一番奥にある大きな温泉ホテルです。日帰り入浴なのに道路の反対側の駐車場までお出迎えに来たり、多くの仲居さんたちが玄関に並んでいたりして(挨拶はしません)、時間帯によってはちょっと入りにくい感じです^_^;。建物は斜面に造られているため入口は4階になっていて、フロントや売店、喫茶コーナーなどがあります。
 エレベーターで地下1階に下りていくと、吹き抜けの広いお祭り広場があって、やぐらや蕎麦屋さん、ゲームコーナーなどがあります。椅子やテーブルなどもあるので、湯上りに休んだりできます。
 そこからさらに長い廊下を奥に行くと、男女別の大浴場があります。愛隣館では、たまに2時間ドラマの撮影が行われるようで、その時の撮影風景の写真が廊下に飾ってありました。
 大浴場は暗めで、浴室のあちこちに小さな湯船があります(写真上段右)。外には湯船が2つあって、1つは岩風呂(写真下段左)、もう1つは底が深くなっていて立ったまま入る東屋風のお風呂(写真下段中央)になっています。
 露天風呂からは、豊沢川や対岸の公園などが見渡せます。秋は素紅がとてもきれいです。

        

           


                    


 <追加レポート>
 平成17年7月、お祭り広場のすぐ右側に、「川の湯」という新しいお風呂ができました。
 こちらのお風呂は、脱衣所も浴室も中位の広さになっています。脱衣所の貴重品ロッカーは、脱衣籠の上に1つずつ付いているタイプです。洗面所前は、床暖房になっていました。脱衣所の奥がガラス張りなので、外の景色や内湯、露天風呂の一部が見えます。

         



 内湯は、浴室の半分以上が大きな湯船になっていて、大きな窓の向こうには、緑一色のきれいな自然の風景が広がっています。窓を開けると、豊沢川を渡ってきた涼しい風がほてった体を冷ましてくれます。お湯は無色透明で、循環ろ過式になっています。洗い場は10個位あって、1つ1つに仕切りがついています

        



 内湯から外に出ると、「腰掛湯」という深さ90cmの湯船があります(写真上段左)。名前の通り、湯船の中に腰掛ける所があって、半身浴の状態で景色が眺められます。このお湯は、源泉に加水、加熱をして、掛け流しています。
 そこから階段(写真上段右2枚)を下りていくと、「陶器風呂」と名づけられた源泉掛け流しの壺湯が2つあります。壺湯は、岩手県では初めてではないでしょうか。源泉が熱いので、すぐ横にある水の入った小さな壺からひしゃくですくって自分で適温にしてから入るようになっています。
 この壺湯は、ちょうど川がカーブして正面奥に流れていくのが見える最高の位置にあります。

        

        



 その「陶器風呂」から階段横を通って奥に行くと、岩風呂の「川湯」があります。湯船の後ろの壁は、丸太の切り口を隙間なく積み重ねた造りになっています。川の湯の前方にはつり橋がかかっていて、なかなかよい雰囲気です。つり橋は通行禁止なので、女性の方でも安心して入浴ができます。ここのお湯は「腰掛湯」と同じく、源泉に加水、加熱をして、掛け流しています。

        
 
 新しい内湯と露天風呂は、自然との調和や湯船の位置をよく考えて造られた、おしゃれなお風呂でした。

                    


 愛隣館は、近くの有名どころの旅館の陰に隠れてマイナーなイメージがありましたが、「川の湯」の誕生で、今後メジャーになっていくのではないでしょうか。
 入浴料はこれまで650円でしたが、800円になりました。以前からあった大浴場の方は男女別でいつでも入浴できますが、「川の湯」は1つしかなく、5時〜12時が女性、14時〜19時が男性、20時〜24時が女性となっています。日帰り入浴時間は10時〜19時です。