盛岡から国道4号線をひたすら北進し、十和田市を経由して、3時間15分で蔦温泉に着きました。旅館の前には池や駐車場、庭園などがあって、山間にもかかわらず広々としています。正面から見ると中央に本館があり、そのすぐ上の高台に別館、本館の左側に比較的新しくて設備の整った西館が並んで建っています。本館から別館へ続く木造の長い階段もこちらの名物となっています。吉田拓郎さんの「旅の宿」という曲は、こちらのお宿が基になっています。
本館は歴史を感じさせる木造の建物で、館内の廊下もいい味が出ています。廊下の壁には、井上靖氏の色紙がありました。廊下を何度か曲がりながらずっと奥に進むと、突き当たりに「泉響の湯」という男女別の内湯があります。脱衣所は出来たばかりのようで、とてもきれいでした。広々とした脱衣所で、洗面台やドライヤーもついています。
ドアを開けて内湯に入ると小さな階段がついていて、そこを降りると正面に湯船、手前の両側に掛け湯やシャワーがついています。1つ1つがしっかりと作られていました。とても新しいですが壁や天井、湯船などを木造にして、山間の温泉の雰囲気を大切に造られています。浴室内は全体的に暗く、落ち着いた感じです。
お湯は無色透明で、硫黄の臭いがします。なめても味はしませんでした。旅館に入る前にチョコを食べてしまったので、そのせいかなあ^_^;。温度は少し熱めで、一般の人にはベストの温度だと思います。湯船の底は、縦に隙間があいていて(幅の広い板と板の間に隙間があるような感じです。)、その隙間から、時々プクプクと泡が出ていました。そう、ここは湯船の真下に源泉があって、湯船の底からお湯が出ているんです。時々小さな泡が出るだけなので、出ているお湯の量は多くないように感じますが、湯船から溢れているお湯の量を見ると、かなりの量でした。
湯船から溢れたお湯は、湯船の左側全体に流れるようになっています。その左側は板になっていて、座ったり寝たりできるように作ったような所でした。私もしばらくそこに座っていましたが、お湯がどんどん流れてきて、とても気持ちがよかったです。
この「泉響の湯」の他にもう1つ、昔からある「久安の湯」という内湯があります。時間帯によって男性専用になったり女性専用になったりします。周囲に岩が置かれていて、同じく湯船の底からお湯が出ています。歴史を感じさせる雰囲気でした。
お風呂上がりに、休む所はありません。携帯は使えませんでした。
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