不老ふ死温泉

 盛岡を出発して、田沢湖、阿仁、合川、能代経由で、不老ふ死温泉に行ってきました。田沢湖から二ツ井までと、能代から不老ふ死までの間はほとんど信号が無く、スムーズに行くことができます。盛岡から阿仁の道の駅まで約2時間(100km)、そこから二ツ井の道の駅まで50分(52km)、そこから能代まで30分(23km)、能代から不老ふ死まで50分(65km)でした。国道105号線はさほど高低差が無く、能代−不老ふ死間も海沿いの快適な道で、ドライブをするにはとてもいいコースです。

 不老ふ死温泉は、木造の古い建物に新しい棟が増設された旅館というイメージでしたが、以前からある本館も鉄筋コンクリート3階建てで、国民宿舎といった感じの造りでした。本館と新館は渡り廊下でつながっていて、新館は近代的な建物でした。
 不老ふ死の建物は段差のある土地に建っていて、新館が崖の上、本館が崖の下にあります。ですから、写真右のように道が二つに分かれていて(真ん中の土の道は、従業員や業者用?)、右の道をまっすぐ行くと新館に突き当たり、左の道を下って行くと本館と露天風呂があります。

 



 本館入り口の横にある駐車場から海のほうを見ると、あの有名な露天風呂があります。本館に寄って入浴料600円を払います。本館の中は明るくて清潔感があります。お金を払うとオレンジ色の細長い紙をくれるので、それを手首に巻いて露天風呂に入ります。お湯につけても大丈夫な素材で、端が両面テープになっています。これをつけることによって、勝手に(無料で)露天風呂に入ってしまう人と区別ができるようになっています。

  




 左下の写真は駐車場から撮影したものです。露天風呂は、右が女性用、左が男性用(混浴)と男女別になっているので、女性の方でも安心して入浴することができます。

 




 海が荒れると、この露天風呂は海の中に沈んでしまうため、流されないように壁などは石やコンクリートでできています。周囲は岩だらけの荒々しい磯辺、そしてその向こうには広大な海と空が広がっていて、大自然との一体感が味わえる露天風呂です。水平線に沈む夕日が最高です。

     

    

 

 訪問したのが1月だったためか、お湯はぬるめで長時間入っていることができました。お湯から上がると風が少し寒く感じる程度で、震えるくらいではありませんでした。お湯は茶色で、湯船の周囲が鉄分で茶色くなっています。なめると強烈にしょっぱく、その後から鉄の味がしてきます。湯船のふちに頭を乗せ、手足を広げ、海風を顔に受けながら空と海を仰いできました(^^♪。お湯から上がってタオルで体を拭いたら、タオルが鉄分で茶色くなりました。
 露天風呂から後ろを振り返ると、下の中央の写真(本館)と右の写真(新館)のようになっています。本館1階部分に見える横長のガラスの所が本館の内湯です。

  




 本館の1階には男女別の内湯があります。湯船は大小2つあって、大きい湯船は海辺の露天と同じ茶色の温泉、小さい湯船は透明のお湯で、地下水を沸かしたものです。ガラス張りで海が見渡せます。
 本館2階には、海側に面して客室が8つ位並んでいます。部屋の中はわかりませんが、ドアには高級感がありました。同じ2階部分に広い無料休憩所があります。私が行った時には誰もいませんでしたが、暖房がよく効いていてポカポカ状態でした。お茶なども用意してあります。日帰り客のために広い無料休憩室があるとうれしいですね(^^♪。

 




 エレベーターで3階に上がると、新館の1階につながる渡り廊下があります。正確に言うと、本館と新館の間に、3階建ての小さな西館があります。渡り廊下は本館と西館がつながっていて、西館の廊下をちょっと進むと新館の1階に着きます。露天風呂から本館を撮った写真を見ると、位置関係がわかると思います。

 渡り廊下からも、露天風呂や海が見えます。新館に入ると海が見渡せるガラス張りのレストランや売店、フロント、広々としたロビーなどがあり、ロビーも高い天井の上の方までガラス張りになっていました。想像以上に立派な雰囲気で驚きました。宿泊客はこの新館の玄関から入ります。
 新館は2階建てで、客室は1階と2階にそれぞれ25部屋位あります。どちらの階もさえぎるものがないので、ほぼ180度海を見渡すことができます。ちなみに本館と西館の部屋からも海がよく見えますが、180度見えるというわけではなく、崖や駐車場、露天なども見えたりします。でも海だけよりも景色に変化があって飽きないかもしれません。


 




 新館の1階に、露天風呂とサウナがついた大浴場があります。浴室に行く途中の廊下には、不老ふ死を訪れた芸能人の写真とサインがたくさん飾ってありました。
 お風呂は、脱衣所も内湯も温泉ホテルのようにきれいです。内湯には、本館と同じく茶色のお湯が入った大きな湯船と、地下水を沸かした透明なお湯が入った小さめの湯船があります。海側は全面ガラス張りで、水平線がきれいに見えます。浴室の横のほうから外に出ると、茶色のお湯が入った露天風呂があります。崖の上にあるので、海を見下ろす感じです。下のほうには、海沿いの露天風呂が小さく見えます。

 

  




 最後の写真は、新館の正面玄関と、旅館の猫?です。車の横までついてきました(^^)。

 


 日帰り入浴時間は、本館が8時〜20時、海沿いの露天風呂が8時〜日没まで、新館が10時30分〜14時となっています。入浴料は大人600円で、全てのお風呂に入ることができます。
 不老ふ死温泉は、自家源泉を2本持っていて、源泉掛け流しで温度調節のために井戸水を加水しています。毎日全ての湯船のお湯を交換しているそうです。
 宿泊料金は19年4月より全面改訂になり、お部屋の種類や宿泊人数、宿泊日によって細かく料金が設定されます。1人泊の最低料金は安くなりそうです。また4月より、日帰り入浴の露天風呂利用時間が8時〜16時に変更となります。日帰り入浴では、露天風呂から夕日を見ることができなくなりそうです。